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戸建てで「夜だけ光回線が遅い」のはなぜ起きる?
戸建て住宅で光回線を使っているにもかかわらず、夜の時間帯だけ急激に速度が落ちる──これは多くの家庭で発生している共通のトラブルです。
特に19時〜23時のいわゆる「ゴールデンタイム」は、全国的にネット利用者が最も多くなる時間帯で、回線が混雑することで速度低下が起こりやすくなります。
しかし、夜だけ遅くなる原因は“回線混雑”だけではありません。あなたの家のルーター環境や配線、パソコンの設定などが影響しているケースも多く、改善次第で大幅に速度が安定することもあります。
夜だけ光回線が遅いときの主な原因
① 回線の混雑(IPv4 PPPoE接続)
多くの人が利用する夜間は、PPPoE接続の回線が混雑しやすく、速度が著しく低下することがあります。特に古い契約や、IPv6に対応していないプランを使っていると影響は大きくなります。
② ルーターのスペック不足
5年以上前のルーターや、IPv6に非対応のものを使っていると、夜だけ遅い現象が起きやすくなります。Wi-Fi 5(11ac)より前の規格のルーターは特に速度が出にくい傾向があります。
③ Wi-Fiの電波干渉
マンションほどではありませんが、戸建てでも近隣の家のWi-Fiと電波が干渉し、夜の時間帯に速度が落ちることがあります。2.4GHz帯の混雑も要因です。
④ LANケーブルの規格不足
古いLANケーブル(CAT5など)を使っていると最大100Mbpsしか出ず、夜間の混雑時にさらに速度低下が目立つことがあります。
⑤ パソコンやスマホ本体の設定・劣化
端末側のネットワーク設定やアップデート不足、メモリ不足などが原因で速度が遅く感じることがあります。特にWindows PCは最適化で改善することが多いです。
戸建てで夜だけ遅い光回線を高速化する方法
① IPv6(IPoE接続)へ変更する
最も効果が高いのが「IPv6 + IPoE接続」への変更です。PPPoE接続とは違い回線が混雑しにくいため、夜でも高速で安定します。
・プロバイダーのマイページから IPv6(IPoE)設定を有効にする
・対応ルーターを利用する
・光回線のプランが IPv6 に対応しているか確認する
IPv6(IPoE)は追加料金なしで使えることが多く、夜の速度低下に悩んでいる人は必ず設定すべきです。
② ルーターを新しいものに買い替える
以下の機能を満たすルーターが理想です。
・IPv6(IPoE)対応
・Wi-Fi 6(11ax)対応
・通信速度1Gbps以上
・ビームフォーミング搭載
古いルーターは処理能力が足りず、夜間に極端に遅くなる原因になります。5年以上使っているなら買い替えを検討しましょう。
③ LANケーブルの見直し
最大速度を出すには「CAT6A」以上のLANケーブルがおすすめです。
古いCAT5やCAT5eは速度が不安定になりやすく、夜の混雑時に影響が出やすいです。
④ パソコン・スマホ側の最適化
・不要なアプリを終了する
・Windowsアップデートを適用する
・ネットワークアダプタのドライバー更新
・メモリ不足解消(常駐ソフトを停止)
端末側の設定やメモリ不足が原因で「回線が遅いと感じているだけ」になっているケースも多いので、見直しは効果大です。
⑤ Wi-Fiのチャンネル設定を変更する
夜間に近隣のWi-Fiと干渉して速度が落ちることがあります。ルーターの設定画面から「自動」または「5GHz帯」に変更するだけで改善することがあります。
⑥ 中継機やメッシュWi-Fiを導入する
戸建ては部屋数が多く、ルーターから離れるほど電波が弱くなるため、夜だけ遅いと感じやすくなります。
メッシュWi-Fiを使えば家全体を高速でカバーでき、速度低下を防げます。
それでも夜だけ遅い場合の最終手段
① プロバイダー変更を検討
同じ光回線(フレッツ光・光コラボ)でも、プロバイダーによって混雑状況が違います。
・So-net光
・ビッグローブ光
・OCNインターネット
などはIPv6対応で比較的安定しています。
② 回線そのものを変更する
どうしても改善しない場合は、混雑に強い回線に乗り換えるのも有効です。
・NURO光(超高速)
・auひかり(混雑に強い)
・eo光(関西限定で高速)
戸建てなら特にNURO光やauひかりはメリットが大きいです。
まとめ:夜だけ遅い場合はIPv6+機器見直しでほぼ解決する
戸建てで夜だけ光回線が遅い場合、原因の多くは回線混雑と機器の劣化によるものです。
まずは「IPv6(IPoE)対応+ルーター見直し+LANケーブル改善」を行うことで、多くの家庭で速度が大幅に改善します。
それでも改善しない場合は、プロバイダー変更や回線乗り換えを検討するのが最も効果的です。
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